紅葉に染まる戸隠山の岩稜を登る

【報告者】キーボウ
【日 時】2017年10月9日(月)
【参加者】りりぃ、キーボウ

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≪コースタイム≫
奥社入口(7:30)~奥社社殿脇登山口(8:10)~五十間長屋(9:20)~蟻の塔渡り(10:10)~八方睨(10:40)~戸隠山(11:05/11:20)~蟻の塔渡(11:50)~奥社社殿脇登山口(13:20)~奥社入口(14:00)

≪ 報 告 ≫
 茨城への帰路途中にあるということも幸いして、りりぃの熱い要望により実現した戸隠山。SNSで見てどうしても行きたくなってしまったようだ。僕は40数年前に登ったことがあるが、ほとんど記憶に残っていない。
 10月8日に標高1200mの戸隠高原にある戸隠キャンプ場に入る。施設も充実しており、ロケーションもすこぶる良い最高のキャンプ場の一つといえよう。3連休の中日のということもありキャンプ場は家族連れでいっぱいだ。最近のグラマラスキャンプブームを反映してか、はたまた新潟が近いせいか、ほとんどがスノーピークの大型テントであった。薪の爆ぜる音と暖かな炎のあかりを横目に、僕たちは、中央付近の草地に山岳テントをこじんまりと設営した。


翌9日は快晴。戸隠奥社登山口より戸隠山(1903m)を目指す。多くの登山者は戸隠奥社~戸隠山~九頭龍山~一不動避難小屋~戸隠キャンプ場の周回コースをとるようであるが、僕たちは、先日の劔岳バリエーションの疲れが残っており、距離の短い戸隠山頂ピストンとした。

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【戸隠神社奥院】
八方睨核心部図.JPG
【八方睨み核心部図】

戸隠奥社までの参道は空気が清らかで素晴らしく気持ちがよかった。安全登山を祈願したのち、紅葉真っ盛りの戸隠山稜線を右上に見ながら急な登山道を登り、一気に高度を稼ぐ。五十間長屋、百間長屋などのロケーションの良い岩場を過ぎると鎖場が続く。「胸突岩」を越えると、核心の「蟻の塔渡り」である。逆走してくる方がいたので待っていると、「別のルート(バイパスルート)を行きますので来ていいですよー」と向こう側から声を掛けていただく。見ると南側はすっぱりと切れ落ちているが北側はさほどでもなく、下の方に鎖が掛けられていた。僕たちはもちろん正面突破の蟻の塔渡り「ドキドキルート」だ。幅50cm前後のナイフリッジ。立って歩くのは危険すぎて無謀というものだろう。鎖はあまりあてにせず慎重に通過、やがてピークの八方睨(1900m)に到着。ここで、作ってきたおにぎりで簡単な昼食をとる。ロケーションは周囲の絶壁と紅葉の赤と黄色がバランスよく素晴らしく綺麗である。本当に天気に恵まれたと言えよう。ガスがかかると雰囲気が出て、また違った味わいが楽しめた。
少しのアップダウンで戸隠山(1904m)に到着。山頂で高妻山を眺めながらお湯を沸かしコーヒーを楽しむ。そのうち、逆縦走をしていたグループが「蟻の塔渡り」が降りられず戻ってきた。やはり、しっかりとしたクライムダウン技術がなければこの岩場を降りるのは厳しいようである。岩ヤとしてはすこぶる快適なルートであるが、このルートは下りではあまり使わない方が賢明であろう。岩の質はといえば5cm~20cm程度の丸岩がセメントで固められたような「さざれ石」状である。佐賀の黒髪山によく似ているが、少し違って「凝灰質集塊岩」というらしい。脆くはなくしっかりとしたホールドとして使えるので、安心感がある。
 下山での「蟻の塔渡り」は北側の「バイパスルート」をとり、岩場を楽しみながら一気に下山。

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【蟻の塔渡り】

 登山道を抜けると奥社にはお参りする人の長い行列ができていたので、遠くからではあったが手を合わせ無事に下山できたお礼を申し上げた。参道は多くの老若男女で賑わっており、戸隠山は信仰の山であり、観光地であることが深く印象に残った。
りりぃが参道口で下山後の恒例のソフトクリームを食べる。一番人気のクマザサは抹茶のような味であった。

秋深い北信濃の山旅が楽しめた。

戸隠山頂でのツーショット.JPG
【戸隠山頂にて】
紅葉(落ち葉).JPG
【紅葉(落ち葉)】
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